「X JAPAN」のYOSHIKI氏も登壇！
先日、クラウドアプリケーション及びクラウドプラットフォームを提供するセールスフォース・ドットコムのイベント、「Salesforce World Tour Tokyo」に行ってきました。
昨年の事前登録者数は1万5000人超、基調講演には3600人、サテライト会場にも1000人の来場があり、ライブストリーミングも20万超の視聴があったという、国内最大規模のクラウドイベントです。
フォーブスジャパンとのスペシャルセッション「Activist CEO ポスト資本主義時代のリーダーの条件」には、「8698 マネックスグループ」CEOの松本大氏、「3904 カヤック」CEOの柳澤大輔氏、「READYFOR」CEOの米良はるか氏が登壇。
「Activist CEO」とは、自社の利益に直接関係しない社会問題や政治的問題に対して発言し、行動を起こすリーダーのことを指すようです。
松本氏は、「米国では、企業も政府、メディアも公に殴り会うような議論をしても、その問題を外に引きずらない文化が浸透しているが、日本は企業側の発言力が弱く、民主主義の不完全さを露呈している。メディアだけでなく、自分を含めた企業側も政治、環境などへの発言をする必要がある」と主張。
米良氏は、「資本主義の発展などに伴い、人間がどんどん暇になっていく時代では、役に立っていると感じられることが大事。日本は課題先進国で、課題がわかりやすいので、その課題へ共感する人たちと一緒に取り組むことが重要」とコメント。
「READYFOR」は、国内初・国内最大級のクラウドファンディングサービスを展開しており、18年の資金調達時には、5年以内の新規株式公開（IPO）をめざしたい」とも語っておりますので、IPOが楽しみですね。
柳澤氏は、「稼げる企業のほうが稼げない企業より社会貢献できる面もあるため、従来までの資本主義を否定することなく、今後は稼ぎ方にもこだわり、稼ぎ方をどう可視可するかが重要」と発言。
柳澤氏は18年に、「鎌倉資本主義: ジブンゴトとしてまちをつくるということ」という書籍を出版。地域資本主義を推進しております。地域資本主義とは、地域を中心として、人の幸せにおいて重視されてきた物質的な豊かさ、つまり経済資本以外に、その地域の企業や行政が一体となって、社会資本、環境資本をしっかり伸ばすことで、人を幸せにする。そんな思想の資本主義とのことを指すようです。
同社は鎌倉に本社をおいておりますが、地域に根差した稼ぎ方にもこだわっております。政府も地方創生に取り組んでおりますが、柳澤氏の取り組みは「Activist CEO」の一つの形といえそうです。
株式市場の評価において、業績面は当然無視できない指標です。一方、昨今のESG投資増加の流れをみても、目先の収益にはつながらない社会課題などへ取り組む企業へ投資マネーが流入しているのも事実です。
数値化はしづらい、「Activist CEO」というファクターですが、中長期的な企業価値を評価する際には、重要になるのではないでしょうか。
（会場にはセールスフォースの可愛らしいキャラクターも）
セッション「サステナビリティ：持続可能な成長と社会変革への挑戦」では、「9024 西武ホールディングス」の後藤社長やセールスフォース日本法人の小出社長らとともに、スペシャルゲストとして「X JAPAN」のYOSHlKI氏が登壇。
ちょうどイベント前日9月24日に埼玉西武ライオンズが2年連続でリーグ優勝したばかりとあって、登壇者たちから後藤社長にお祝いの言葉も。
YOSHlKI氏は環境問題への意識も高く、レコーディングスタジオの屋根はソーラーパネルにしているようです。車もベンツやロールスロイスなどを手放し、イーロンマスク氏からテスラの「モデルX」をすすめられて購入したと、Xつながりのエピソードも披露。SDGsなどについては、「僕も含めて、皆が学ぶことが大事」とおっしゃってましたね。
西武優勝だけでなく、イベント前日には、国連本部でSDGsに関する初の首脳級会合が開幕。出席していた安倍首相は、SDGsに関する中長期戦略の実施指針を年内に改定し、新たな取り組みを示す方針を表明しましたが、YOSHlKI氏の呼び掛けは、安倍首相とは違うターゲット層に絶対な効果が期待できるでしょうから、SDGsへの取り組みは今後さらに加速することになりそうです。
クロージングイベントに、クリスタル・ケイ氏が登場すると、ビジネス会場は一転ライヴ会場へ。改めてセールスフォースの成長性や勢いを体感するイベントになりました。
ちなみにセールスフォース関連の銘柄としては、「3666 テクノスジャパン」(セールスフォースとERP顧客のクラウド移行ニーズなどを深耕)、「3915 テラスカイ」(セールスフォースとAWSのクラウド導入支援・開発事業を展開)、「4397 チームスピリット」(セールスフォースと資本提携)などがありますが、セールスフォースの成長に伴う恩恵享受が期待できそうです。
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