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アレスCEO阿部隆のアベブロ CEO Blog “Abeblo”

グッドパッチの決算説明会に参加!

先週、「7351 グッドパッチ」の決算説明会に参加しました。同社については、「アレスの厳選注目銘柄」としても9/29に2294円で紹介した銘柄です。

同社は、UI/UXデザイン、ビジネスモデルデザインなどを展開しております。日本におけるデザインの認識は装飾、表層的なものであると誤解されておりますが、本来のデザインとは、「計画・設計」も含まれます。デザイン経営とも言われる分野ですが、同社ではデザイン経営の効果を、「ブランド力向上」+「イノベーション力向上」=「企業競争力の向上」とみております。

デザイン経営については、18年5月に経済産業省・特許庁が『「デザイン経営」宣言』を発表しており、国もその重要性は認識しております。経済産業省でも、今年6月に発表した「経済産業省のデジタルトランスフォーメーションについて」で、国民・事業者にとって便利な行政のサービスの提供に向け、UI/UXについて触れておりますので、菅政権が推進するデジタル庁設置や、自治体DX推進などに向けても今後「デザインの力」がクローズアップされることになりそうです。

足元の業績ですが、20年8月期決算は売上高が前期比27.3%増の2143百万円、営業利益が同187.3%増の216百万円。売上高は予想に対して95.8%で未達となっておりますが、営業利益は計画達成です。売上未達の主因は同社が拠点を構えるドイツ(ベルリン、ミュンヘン)での新型コロナの影響です。21年8月期予想は、売上高が前期比20.9%増の2591百万円、営業利益が同36.7%増の296百万円見通しですが、ドイツでのコロナの影響を勘案して保守的な見通しとなっております。

成長戦略の1つには、大企業のDX、デジタル庁などの行政のデジタル化のニーズの高まりを背景に、UI/UXデザインを武器に大型DXプロジェクトの獲得を掲げております。ユーザー体験の設計と人の生産性を下げるソフトウェアのUIデザインを改善し顧客体験価値を向上させ、大企業・行政のDX推進及び企業価値の向上につなげることでプロジェクト単価の拡大を目指しております。

平井デジタル改革担当大臣も9/17の会見で、「DXが起きるようにして、まずUIを徹底的によくしろと。特にマイナンバーカード、要するにユーザー・エクスペリエンスを上げないと。」と発言しておりましたが、土屋社長も政府系プロジェクトの獲得に意欲を見せておりました。上場企業でUI/UXデザインを展開しているのは同社だけのようですので、市場からの期待を一身に集めることになりそうです。

需給面に目を向けると、IPO直後6/30に37.6%あったVC等の持ち株比率は、前期末(8/31)には14.2%まで低下し、その分機関投資家・個人投資家など一般株主比率は8.6%から32.7%まで上昇。VCによる売り圧力は大きく低下しております。

また、この日は同社がスタートアップへの出資からデザイン支援まで行う「Goodpatch Design Fund」を立ち上げたことも発表。お金のマッチングプラットフォーム「お金の健康診断」を提供する株式会社400Fへの出資もあわせて発表しております。同社はこれまでも多くのスタートアップへのデザイン支援を実施し、現在では支援後6社のスタートアップが上場(「6047 Gunosy」、「3932 アカツキ」、「6550 Fringe81」、「3994 マネーフォワード」、「3922 PR TIMES」、「4484 ランサーズ」)している実績がありますので、同ファンドも中長期での業績貢献が期待できそうです。

グッドパッチ株は決算翌日の10/16にストップ高3860円まで22%上昇となっておりますが、企業の魅力を知れば投資はもっと楽しくなります!今後もグッドパッチについては継続して分析し、皆様にも紹介させていただきたいと思いますので、引き続きアレス投資顧問のHPをチェックしてみてくださいね!

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